BMCのロードバイクの魅力とは?スイス発の確かな技術!
BMCロードバイクは、世界をリードする人気の高いスイスのサイクリングブランドとして知られています。時代の先端を走る最高のBMCロードバイクとして、日々設計・生産をし続けているBMC。代表作の一つに、SLRシリーズがあります。レースシーンでも確実な成果を出しており、フレームには高い生産技術が注ぎ込まれています。モデルチェンジする度、ブラッシュアップされる世代ごとのSLRを例にとり、BMCロードバイクの魅力と生産技術の秘密をご紹介します。
目次
高い技術を誇るTeammachine(チームマシーン)
ロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイクを始め、スポーツサイクルをお探しの方は、高い技術力を誇るサイクリングブランドであるBMCをご存知でしょうか?BMCは最先端の技術で開発されたハイパフォーマンスバイクを、現在そして未来の世界チャンピオンたちへ供給し続けています。こちらでは、BMCロードバイクの歴史や人気の理由、BMCの代表的なモデルである軽量オールラウンダーロードバイク「Teammachine(チームマシーン) SLR01」シリーズについて詳しく解説します。
スイスのサイクリングブランドの底力
BMCロードバイクは、スイスの自転車ブランドです。高級時計製造業界の中心であるジュラ山脈のふもとに本社と開発拠点を設けています。ロードレースはもちろん、マウンテンバイクレースでも、ビッグタイトルを獲得しているハイパフォーマンスバイクブランドとして有名です。
BMCロードバイクの歴史と特徴
BMCロードバイクの生みの親は、スイス人のボブ・ビゲロー氏です。1986年に、イギリスの自転車ブランドRALEIGHの販売代理店を設立し、1994年には自社ブランドであるBMCの製造会社を立ち上げました。BMCロードバイクの特徴は、トップチューブとシートチューブの接合部よりも下にシートステーとシートチューブの接合部の位置をずらした、塗装前の状態でも一目でBMCとわかる独特なフレーム形状です。
「iSC」という名で呼ばれるこのフレームデザインによって、シートチューブのしなりが生まれ、快適性が大幅に向上しました。反応性が高い上に乗り心地もよく、更に人を引き付けるような見た目と、三拍子揃ったBMCロードバイクは注目を集め、評判となりました。
BMCロードバイクの人気と活躍
人気のSLR01シリーズは、初代発表から10年目を迎えます。2020年に実写映画化されたロードレース漫画『弱虫ペダル』の主人公・小野田坂道が駆る愛車が「BMC SLR01」だったのも記憶に新しいところです。実際にBMCロードバイクのSLR01シリーズは、ツール・ド・フランス総合優勝やマイヨ・ブラン、世界選手権制覇、オリンピックゴールドメダル獲得、それ以外の多様なレースにおいて、第一線で活躍し続けてきました。
BMCはワークスチームとしてアメリカを本拠地とし、2011年からUCIプロコンチネンタルチームとして活躍する「BMC レーシングチーム」を擁し、日本国内でもロードレースやトライアスロン、MTBなどの分野で複数の選手をサポートしてきました。
軽量オールラウンダーバイクTeammachine(チームマシーン)とは
軽量オールラウンダーロードバイク「Teammachine(チームマシーン) SLR01」は、2021年で10年目を迎える人気シリーズです。誕生して以来、数々のレースでその名を馳せました。そして記念となる10年目で、さらに進化を成し遂げます。各世代の特徴と功績を振り返りながら、その進化の足跡を振り返ってみましょう。
初代SLR01
初代SLR01のデビューは2010年。現代ロードバイクでのフレーム造形において主流の1つとなった特徴的なショートシートバック(コンパクトなリア三角)を当時既に取り入れています。2011年のツール・ド・フランスでは個人総合優勝を支え一躍話題となりました。BMC初のフルカーボンモノコックフレームにも注目です。BMCロードバイクのバーティカルコンプライアンス(縦方向の振動吸収性)を重視する設計思想は、初代SLRから現在まで引き継がれています。
第2世代SLR01
この世代から、「ACEテクノロジー」と呼ばれる画期的な解析方法が導入されました。ACEテクノロジーは、スイスのチューリッヒ工科大学と共同で開発したソフトを使って、チューブ形状、カーボンのグレード、プリプレグの形状と積層、ジオメトリーデザインなど何万とおりものシミュレーションを行い、膨大な数の仮想プロトタイプの中から軽さ、剛性、快適性の最適解を導き出すという開発方法です。それによって生み出された理想値に近いフレームは、オリンピックでゴールドメダルを獲得するなどの実績を残し、SLRは人気実力ともに不動の地位を築き上げました。
第3世代SLR01
2017年には、SLR01はディスクブレーキモデルへと進化しました。また、シフトケーブルやオイルラインをフル内装するコクピットシステムICSの採用により、インテグレーションは一気に加速することとなります。BMCレーシングチームと一体となった開発は、欠かせないものとなりました。
第4世代SLR01
最新型では、従来のACEテクノロジー「剛性+重量+快適性」にエアロダイナミクス性能を融合させた「ACE+ テクノロジー」を新たに採用しています。エアロダイナミクスに加え軽量&高剛性なハンドルステム一体型の専用コックピットも併せて開発されました。
細身のシートステーやコンパクトなリヤトライアングルなど、旧型のSLR特有の雰囲気を残しつつも、ラグジュアリーなディティールを取り入れ、初代から10周年の節目の年に、SLR01は次世代を牽引していく最新鋭モデルへ進化しました。また、所有欲を満たすカラーエディションを加えたフレームセットも魅力です。
年代別SLRの特徴と魅力
BMCロードバイクの人気シリーズSLRは、デビュー当時からその性能のよさで世界を魅了しています。さらにはスピードロードレースでの好成績で確実に実績を積み、多くの人々に愛され続けています。なぜこれほどまでにSLRが人々から愛されているのでしょう?初代を始め、これまでに誕生したSLRシリーズ 4世代のハイテク機能を用いた改良で快適になっていく様に注目して、世代ごとのその特徴と魅力をご紹介します。
性能と特徴を細かくご紹介1
10年の人気を誇るBMCロードバイク「Teammachine(チームマシーン) SLR01」シリーズ。4世代のシリーズ年代別に特徴と性能を見ていきましょう。まずは初代と第2・3世代に注目し、これまでの進化の軌跡にフォーカスします。
初代SLR01
BMC初のフルカーボンモノコック製レーシングバイクとして、初代SLR 01がデビューしたのは2010年です。独自のTCC(チューネド・コンプライアンス・コンセプト)を掲げて、パフォーマンスとコンフォートを両立したレースバイクが誕生しました。BMCロードバイクの特徴ともいえるトップチューブが2又となるスケルトンデザインやドロップド・シートステーを用いています。
前述したようにドロップド・シートステーは現代ロードバイクにおける主流なデザインの1つとなっており、10年の時を経て、コンセプトの正しさが証明される結果となりました。デビュー後すぐにツール・ド・フランスでの勝利を収め、その性能を世に知らしめました。
第2世代SLR01
第2世代は、2014年に「ACEテクノロジー」と呼ばれる新たな技術を投入して誕生しました。自転車の作り方を根本的に変えたといわれる「ACE テクノロジー」は何万という膨大な数のシミュレーションモデルを生成し、各チューブが交差する部分の内部構造を見直すことで重量減を可能とし、カーボン積層を突き詰めることで剛性強化を、フレーム構造を見直すことで縦方向のしなやかさ(=乗り心地)を突き詰めることが可能となりました。
また、ACEテクノロジーでデザインされたカーボンフォークは、軽量かつ、優れた垂直コンプライアンスと横方向剛性を兼ね備えていました。フレームの素材はそのままで、乗り心地が大幅に向上いたしました。2016年のリオデジャネイロ五輪ロードレースにおいては、グレグ・ファンアバマートが金メダルを獲得しています。
第3世代SLR01
2017年には第3世代が登場します。試験的に他モデルで採用されていた、ブレーキのオイルラインとDi2ケーブル(機械式変速の場合は外出し)をフル内装する画期的なケーブルルーティング、ICS=Integrated Cockpit System(インテグレーティッドコックピックシステム)の投入やディスクブレーキを採用した現代リアルロードレーサーの誕生です。
研究し続けるBMCは次の開発目標を、「より軽く、反応性に優れた速いバイク」「機能を統合し、究極のパフォーマンスを追求」「より一層速く、軽く、剛性に優れたバイク」と掲げています。
性能と特徴を細かくご紹介2
2010年から2020年まで、BMCロードバイクの代名詞ともいえる「Teammachine(チームマシーン) SLR01」シリーズは、進化を続け、ロードレース界で常時その頂点に君臨し続けています。BMCの開発はさらなる究極のパフォーマンスを求め、蓄積したノウハウと開発能力を全て注ぎ込み、次世代へのステップアップを図りました。
第4世代SLR01
BMCのフラッグシップバイク、第4世代となるTeammachine(チームマシーン) SLR 01がフルモデルチェンジを果たしました。その変更点は下記の4項目です。
・優れた整備性と無駄を省き、305gと軽量化されたICS コックピット
・フレームチューブやフロントフォーク、ドロップアウト、ボトルケージなどの形状を意識し、エアロダイナミクスを向上
・Timemachine(タイムマシーン)からインスパイアされたフレームの一部のようなボトルケージデザイン
・スルーアクスルのネジ切り部をフレームに内蔵し、フレーム右側に貫通させないステルスデザイン
・ワイドリム化や25mmタイヤの標準化に対応した30mmクリアランス
今までのSLRシリーズが残してきた成績は、数多あるレーシングバイクの中でも際立ち、ロードレースにおけるほぼ全ての栄冠を勝ち取ってきたといえるのではないでしょうか。しかし、BMCはSLRシリーズのオールラウンド性能に磨きをかけ、「速く、軽く、強く」を実現し、新世代をリードするために生まれ変わることを目指しました。
そのためには、更に、SLRの性能を高める必要があります。試行錯誤の結果、まず、BMCが用意したのが「ACE+テクノロジー」です。これは、剛性、重量、快適性という3つの要素を膨大な数のコンピューター解析およびモデリングを行い、その中から最適な設計を選び出すという従来のACEに、現代ロードバイクにおいて、重要なファクターとなるエアロダイナミクスを加えたものです。空気抵抗が一番受けるフレーム前方部のヘッドチューブとフロントフォークはカムテール形状へ変更され、車体前面から全体の空気の流れを安定させることを実現しています。
フレーム単体のみエアロダイナミクスだけでなく、ライディングでは必須のボトルゲージを取り付けた状態で、エアロダイナミクスの考えを落とし込むBMCらしい発想によりBMCのエアロロードの代表格Timemachine(タイムマシーン)に採用されているAEROCORE(エアロコア)ボトルケージシステム。このシステムをSLRにも導入し、専用デザインのボトルケージ2つを備えるこのシステムは、空気の巻き込みによる乱気流の発生を削減、ライド中に必要不可欠な2本のボトルを取り付けた状態でもっとも空気抵抗が少なくなるようにシミュレーション・設計されています。
新たなケーブルフル内装システムの採用も大きな変更点の一つです。ステム下側にワイヤーを這わせて内蔵する設計だった前作から、ステム一体型のハンドルを採用し、空気抵抗の低減に非常に大きな影響を与えるコックピット周りのインテグレートデザインを煮詰めることで、空力だけでなく重量や剛性の向上も実現することに成功しました。これによって、ロードレースにおけるライダーの最大の敵である「空気抵抗」にも打ち勝てるようになり、時代の先を行く最高のBMCのバイクが誕生しました。
Teammachine(チームマシーン)SLRを始め、BMCロードバイクをご検討の方へ
長きにわたりモデルチェンジ・ブラッシュアップされるロードバイクの人気の裏には、BMC独特の設計理念はもちろん、BMCプロチームと共同開発が見受けられ、常に次世代をリードする新商品が生まれています。
BMCプレミアムディーラーであるUEMURA CYCLE PARTSでは、オールラウンドモデルであるTeammachine(チームマシーン)SLRやエアロロードの代表格Timemachine Road(タイムマシーンロード)を始め、BMCロードバイク・グラベルバイクを多数取り扱っています。ご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。