Campagnolo SUPER RECORD 12S スーパーレコード12速 チェーン CN19-SR1214 |
・ 幅:5.15mm ・ 推奨工具:UT-CN300(11s兼用・別売) |
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仕様 | 重量 : 220g(110Links) | ※ | 定価・販売価格、商品仕様等は予告無く変更される場合がございますので予めご了承下さい。 |
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| 今から91年も前、1927年のことです。この時イタリア北東部で行われていたロードレースは、歴戦のプロフェッショナルライダーにとっても困難を極めるものでした。極寒のレースは選手から体温と体力を奪い、ドロミテ山脈のクローチェダウネ峠にさしかかる頃には、標高が上がるにつれ銀世界は深まるばかりだったと言います。そしてやっとの思いで峠の頂上に漕ぎつけた選手は、ダブルコグのハブを持った車輪の向きを入れ替えて、危険な下りに臨みました。ここである選手は寒さで感覚を失った手がウイングナットを回すことができず、勝機を逃すことになります。この経験を基に生み出されたものがクイックリリース。そう、ある選手とはカンパニョーロの創業者、トゥーリオ・カンパニョーロ、その人でした。雪のクローチェダウネ峠から91年後、カンパニョーロはロード用12速コンポーネントをデビューさせました。 今回のモデルチェンジで 12速化されるのは SUPER RECORD と RECORD で、ともに機械変速式のリムブレーキタイプとディスクブレーキタイプです。CHORUS 以下のグレードに変更はなく、来期も継続となります。12スピード化のメリットは、仕様頻度の高いギア同士において、ギア比の差を少なくさせたことです。これによりシフトショックが低減し脚の負担も軽減されます。フルモデルチェンジの場合、気になるところは従来品との互換性ですが、12スピードのカセットは 9?11スピードのフリーボディと互換性があり、既存のフレームとホイールで 12速化が可能なことは大きなメリットと言えます。 各パーツも時代に沿った新化を遂げています。かいつまんでご案内すると、リムブレーキのキャリパーはワイドリムC19(28C)まで対応。エルゴレバーのキャリパーリリースのボタンで、ブレーキレバーをショートリーチ化できる機能が追加。12スピード化によるワイドレシオでスプロケットが 2種類だけとなり、このためリアディレイラーはショートゲージとロングゲージが廃止され1種類だけとなりました。スプロケットのサイズは 11-29T と 11-32T で、ロー側の6枚はスチールの削り出しで、3枚ずつ2組がそれぞれワンピースの構造です。見た目の印象を左右するクランクは、右側のセンターホールがなくなりエアロなデザインとなりました。カーボンのレイアップやレジンの変更により、紫外線への耐久性がアップ。カーボン柄の表面処理も高級感溢れるものです。 各パーツには他にも書ききれないほどの特徴や性能がありますが、このグループセットからは、得も言われぬ、例えて言うならば色香のようなものを感じます。工業製品として完成されたデザインであることはもちろん、それぞれのパーツが織りなす曲線や曲面が魅力的で、それがグループセットとしてロードバイクに組みつけられたときに放たれる存在感が物凄いのです。むろん変速性能や軽量など機能的には関係のないことですが、でもやっぱり「カンパニョーロって美しい」と思わせる大事なことだと思います。そしてこの美しさはカンパニョーロだけの機能であり、このグループセットは機能美を持ち合わせている、そう思わざるを得ないのです。 雪のクローチェダウネ峠から91年を経てカンパニョーロが到達した新たなベンチマーク、12スピードを搭載した最新の SUPER RECORD と RECORD の誕生です。 | |